クラミジアの感染経路と蔓延の理由

日本国内でもっとも感染者数の多い性感染症で、特に若い人に多く見られる病気と言えばクラミジアです。

これだけ感染者が多いのにはいくつかの理由があり、その大きな原因の一つとなっているのが感染経路であると言われています。

クラミジアの感染経路は主に性行為による感染となります。

オーラルセックスで精液や膣分泌液を介して喉にも感染してしまう場合や、最近多くなってきている同性同士、特に男性同士のカップルによるアナルセックスなどからも感染することがあります

性交渉以外での感染経路で心配されるのが、温泉やお風呂、またキスなどでも感染するのではないかと心配する人もいますが、基本的にはこれらを介して感染することはありません

しかし、喉にクラミジアが感染している人と、ディープキスなどをしたときには、その可能性は高くなります。

こうした多くの人が経験する感染経路に加えて、クラミジアがもっとも多い性感染症なのは非常に感染しやすいことも原因の一つであると言われています。

1回の性交渉で感染する確率は何と約50%という高さになっています。

それだけに、クラミジアに感染している人と性交渉をすると殆どの人が感染してしまい、さらにそれを広めてしまうきっかけとなります。性行症時または風俗店などでも注意が必要です。

さらに感染経路、感染率の高さだけでなく、自覚症状が現れにくいのも感染を広めてしまっている原因と言われています。

男性の場合は排尿時に痛みを感じることで自覚症状としては表れやすいのですが、女性の場合はおりものが増えるくらいで症状に気がつきにくく、感染を広めてしまう恐れがあります。

そしてクラミジアは治療などをすれば数週間ほどで治療をすることができます

しかしながら、このクラミジアを放っておくと、男性の場合は前立腺炎や、肝炎、腎炎、女性の場合は子宮内膜炎や卵管炎となり不妊の原因にもなってしまいます。

そしてHIVにも非常に感染しやすい状態となってしまうので、少しでも違和感がある、危険性のある行為をした場合は病院などで検査をしなければなりません。

感染症発生動向調査における性器クラミジア感染症の定点当たり報告数は、男女ともに2002年をピークに減少傾向にあったが、最も少なかった2015年に対して2020年の定点当たり報告数は、男性は11.8から15.1(1.3倍)、女性は12.8から13.9(1.1倍)に増加していた。

引用元:性器クラミジア感染症の発生動向‐国立感染症研究所

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目次

クラミジアの感染経路は性交渉

クラミジアの感染経路は基本的には性交渉であり、尿路や性器などの粘膜感染しているクラミジアが感染をしていきます。

キスやお風呂や温泉などでは感染することがなく、治療も可能で抗生物質などをしっかりと使用すると2~3週間程度で治療が可能です。

しかし、感染者が非常に多い理由の一つとしては、クラミジアに感染すると潜伏期間が1~3週間ほどあり、その間は症状が出ません。

この間に自分が感染したことを知らず性交渉などをしてしまうと、さらに感染を広げてしまう原因となります

つまり、感染から1~3週間の間は自分が感染しているかは不明であり、例え病院で検査をしたとしても陽性とは出ないこともあるのです。

そして、例えば発症をしてもそこまで症状が明らかにでないことも感染が拡大している原因と言われています。男性の場合は排尿時に痛みを伴うことがあり、下腹部などに違和感を感じる人もいます。

女性の場合は、より症状としてはわかりにくく、軽い出血やおりものが少し増えるなどの症状であり、男性女性どちらにしてもはっきりと感染しているとわかる症状とは言いにくいのです。

特に女性の場合は子宮の入り口だけでなく、膣の奥にまでクラミジアが入ってしまうこともあるために、これらの症状を放っておくこと子宮内膜炎や卵管炎、そして不妊となってしまう場合があるので非常に注意が必要です。

クラミジアも含まれる感染症とは

クラミジアは日本国内だけで100万人以上の感染者がいると言われている、患者数のもっとも多い性感染症です。

特に10代後半から20代後半の人が多く感染しており、高校生の性交渉経験者に調査をしたところ女性では13.1%、男性では6.7%が感染した経験があると言うほど、低年齢層のうちから感染した経験のある病気なのです。

性感染症にはクラミジアの他に性器ヘルペスウイルス感染症、淋菌感染症、梅毒、尖圭コンジローマ、B型肝炎、C型肝炎、HIVなどがあります。

どの感染症も主に性交渉による感染が主な感染経路であり、感染者の粘膜、膣分泌液、精液などを介して感染していきます。

現代ではどの感染症に対しても有効な抗生物質などが開発されており、感染してもすぐに命の危険性がある病気は少なくなりました。

しかしながら、C型肝炎やB型肝炎やHIV感染するとそのほとんどの人がキャリア化し、慢性的に進行してしまい、肝炎や肝硬変、肝癌、HIVの場合はエイズを発症してしまい、命を落とす危険性も出てきてしまいます。

クラミジアはクラミジア・トラコマチスという病原体により感染をしていきます。感染すると約1週間ほどの潜伏期間をおいて、症状が出始めます。

男性の場合は比較的症状がわかりやすく、排尿痛や下腹部の不快感があったりします。しかし、女性の場合は性行症時に軽い出血があったり、おりものが多くなる程度で感染していることに非常に気がつきにくくなっています

クラミジアだけに限らず性感染症にかかってしまうと、HIVに感染しやすくなってしまいます。しかも、通常の性交渉だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスなどでも感染する恐れがあるのです。

もしもこれらの感染症にかかっている恐れがある場合には、皮膚科、泌尿器科、性病科、皮膚科などを受診して、早く検査、治療を受けることが重要となってきます。

クラミジアの原因菌は

クラミジアの原因菌はクラミジアトラコマチスといいます。このクラミジアの1種であるクラミジアトラコマチスが男性の場合は尿道であり、女性の膣内に感染してしまいます。

基本的には性器への感染だけですが、オーラルセックスなどが理由により喉に感染することや、目に入ってしまうことで目に感染する場合もあります。

このクラミジアトラコマチスは直径約300nmの球体で7.5kbのプラスミドや約1040kbの環状DNAを持っています

クラミジアの他にトラコーマや新生児肺炎、鼠径リンパ肉芽腫を引き起こす原因菌としても知られています。

その正常の違いから大きく3つの生物型に別けられており、生物型LGV生物型Trachoma生物型Mouseとあります。

このクラミジアトラコマチスを検出する方法としては、日本では淋病とクラミジアトラコマチス同時核酸増幅同定精密検査が保険での適用を認められていますが、その他にも蛍光抗体法で抗体を観察する方法や、酵素標識抗体で抗原を検出する方法DNAプローブ法TMA法PCR法によってプラスミドDNAを検出する方法などもあります。

抗体検査、遺伝子検査、抗原検査キットを市販でもにゅうすることは可能なので、少し症状はアルムの野病院などで検査をすることに抵抗がある人はまずは自分で検査をしてみても良いと思います。

しかしながら、もしも陽性であった場合には病院に行かなければなりません。クラミジアは症状が軽く、しかも感染していることにも気がつかないために、そのまま放置してしまう人もいます。

ただ、クラミジアに限らず性感染症は自然治癒で治る病気ではありません。必ず抗菌薬など薬で治療をしなければ治らないのです。

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女性とクラミジア

クラミジアはもっとも感染者の多い性感染症で、男性は尿道、女性は膣内をそれぞれの感染部位とし、共通するのはのどへの感染となっています。

特に、女性の感染率は高く、15歳~19歳と25歳~29歳がそれぞれ約20%、20歳~24歳で約35%となっており、若い女性が非常に罹りやすい病気となっています。

男性に比べると感染者の数は女性の方が20%も多くいると言われています。

クラミジアの感染は性交渉がほとんどで、その感染率は性交渉1回で約50%といわれています。

さらに女性の場合は感染していても自覚症状がおりものの増加や少量の出血などわかりにくく、感染していたとしても自分ではわからないために、感染した状態でまた性交渉をしてしまい広げる結果となってしまいます。

またオーラルセックスでも喉へクラミジアが感染してしまうこともあるので、性器への感染だけを気をつければ良いというわけではありません

特に女性が感染しやすい原因の一つとしては女性の性器の構造があげられています。膣内に入った精子はでにくくさらに女性の膣内の粘膜に広く接していきます。

クラミジアは子宮頸部に好んで感染するために、より感染率は高くなってしまうのです。

子宮頸部に感染したクラミジアは、子宮頸管炎、子宮内膜炎、子宮付属器炎、骨盤腹膜炎などと炎症を広げて行ってしまうことがあります

さらに自覚症状がほとんどないためにいつ感染したのかもわからず、出産前の検査などで発覚する人も多いそうです。

クラミジアの感染率の高さや女性の自覚症状の少なさなどを考えると実際にはクラミジアに感染している女性はより多くいると言われています。

それだけに感染を広げてしまう危険性も高くなるだけでなく、クラミジアに感染していることで淋病やHIVなどの他の病気にも罹ってしまう確率を非常に上げてしまう原因となります。

もしもクラミジアが心配であれば、まずは病院で検査を受けること、そして、パートナーがいれば一緒に受けるなどをして感染を防ぐことがもっとも重要であると言われています。

 

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