ケジラミ症とは?

ケジラミ(毛)は体長1~2mmの吸血昆虫で主に陰毛に寄生します。性行為による陰毛どうしの接触感染がほとんどですが毛布やタオルなどを介して感染したり母子間で感染することもあります。

陰毛に足をからませ口器を皮膚に突っ込み吸血します。卵は約1週間ほどで孵化し増殖しますが人から離れれば24時間もしないうちに死滅します。

当然、コンドームでは予防することが出来ず、不特定多数の性交渉によって感染するケースが多いです。

私の知り合いでは集団入浴によって感染もしましたので注意が必要です。他にもプールやサウナ、寝具などからも感染する事もあります。

吸血性昆虫であるケジラミ(Phthirus pubis)が寄生することにより発症し、主として性行為によって感染する。従来、ケジラミが病名として用いられてきたが、病原体のケジラミと区別する必要から、ケジラミ症と言うようになった。

ケジラミの主な寄生部位は、陰毛である。人に寄生するシラミには、ケジラミと同じシラミ目(Anoplura)に属する他の2種、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)とコロモジラミ(P.h. corporis)の3種類があげられるが、この中で性感染症(STI)を起こすのは、ケジラミのみである

引用元:毛じらみ症-日本性感染症学会

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目次

陰毛に寄生する毛じらみ

毛ジラミ症は性感染症の一種で吸血性の昆虫であるシラミが寄生することで発症する病気です。

毛ジラミに感染する原因は主に性行為によるもので、性行為時に陰毛が直接接触することによって感染をします。

性行為以外でも、温泉などの公衆浴場やタオルなどを使い回すことで感染することもあります。

毛ジラミが感染するのは、主に陰毛ですが、性器付近や肛門付近の毛に寄生します。これは、人間の性器付近からはアクロポリン汗腺の臭いがするためで、毛ジラミはこの臭いを好んで寄ってきます。

陰毛に寄生した毛ジラミは、人間の血液を吸血し、栄養分として成長をしていきます。

毛ジラミの寿命はおよそ4週間ほどですが、その間に後尾をして産卵をします。産卵後1週間ほどで幼虫がふ化し、2週間で成虫となり、また卵を産みます。

しかも、30個から300個の卵を産むために、非常に多くの毛ジラミが増殖を始めます

毛ジラミが少ない内は人間が気がつく症状があまりないのですが、このように繁殖してしまうと、症状が酷くなります。

毛ジラミの症状はなんといってもその痒みで、多くの毛ジラミが吸血することで、陰毛部分をかきむしりたくなるほどの痒みが出ます

毛ジラミは吸血をする際に分泌液を人間に送るので、アレルギー反応を起こしてかゆくなります。

このような痒みが主な毛ジラミの症状ではありますが、陰毛部分に寄生した毛ジラミが、糞をしたりすると、白い下着には茶色い粉がつくことも特徴的です。

その他にも毛ジラミはメスで2ミリから3ミリ、オスで2ミリから4ミリの大きさになるために、死骸も肉眼で見られることができますし、また、吸血されて出血した箇所に触れた下着に血がつくことで異常に気がつく人もいるそうです。

陰毛に毛ジラミが感染してしまった場合には、完全に毛を剃ってしまうことが有効ではありますが、少しでも毛が伸びたり、そり残しがある場合には、そこにくっついていることもあるのでしっかりと殺虫を行うことが必要です。

治療としては、殺虫効果のあるパウダーやシャンプーなどを使用していきます。痒みのせいで掻きすぎて皮膚が荒れてしまっている場合には、別途治療が必要となるので、医師に相談をしましょう。

毛ジラミは髪の毛に寄生する?

毛ジラミは性行為の際に陰毛同士が直接接触して感染をしますが、実は陰毛だけではなく、髪の毛にもシラミが寄生することがあります

基本的に髪の毛にシラミが寄生するのは、子どもだけで、大人の場合、髪の毛にシラミが寄生することはあまりありません。

頭にシラミが寄生することを頭シラミとも言います。しかしながら、症状は毛ジラミに感染したときと同じで、主に痒みが生じます

痒みの原因も、毛ジラミ同様で、人間の血を吸ったときに人間の体内に分泌物を出していき、その分泌物に対するアレルギーでかゆくなっていくのです。

そして、一度感染をして吸血をし出すと血を栄養分として、後尾から産卵をして、その数をどんどん増殖させていきます

数が少ないうちはかゆみがでない場合もありますが、シラミの数が多くなるにつれてその痒みもましていき、酷いときには痒みで寝られないこともあるそうです。

ただし、シラミに感染している、吸血されたことでは皮膚に発疹ができたり、腫れたり、赤くなったりすることはありません。

赤くなったりする場合には、頭皮をかきむしってしまっていることがあります。

赤ちゃんや幼児などは特に我慢できないことがあり掻きすぎて、とびひを起こしてしまう可能性もあるので注意が必要です。

頭にシラミが寄生した際には、痒みの症状がでる場所が、主に耳の後ろや後頭部付近に出ます。そして、シラミが産卵することで卵が髪の毛につくので、髪の毛にふけのような卵を見ることができはじめます。

こうした症状を起こすシラミの感染には、学校などで使用している帽子の使い回しや、昼寝をする際に使用する枕から寄生する、また、プールなどでも感染をしたり、使用しているタオルを使い回すことで感染を広げていることがあります

もしもこれらのシラミが頭に感染している場合には、スミスリンパウダーかスミスリンシャンプーを使用して治療をしていきます。

どちらも市販で購入できますし、使用方法も簡単なので子どもでも自分で使うことができます。しっかりと治療をしていれば2週間ほどで症状が治まり、シラミを殺虫し完治させることができます。

大人の場合には、髪の毛ではなく、ワキ毛、ひげ、まゆげ、まつげなどに感染することがあります

まつげに感染すると目の違和感があり、治療の際にも目の近くで薬が使えないので、毛を剃るか、シラミと卵を一つ一つ取り除かなければなりません

子どもとケジラミ

毛ジラミというと性感染症の一種であるために、性行為を行った大人だけがかかるイメージがあるかも知れませんが、実は、大人だけの病気ではありません子どももかかる可能性があるのです。

シラミには陰毛などに寄生するケジラミと、頭に寄生するアタマジラミ、また衣服などに寄生するコロモジラミに別けることができます。

ケジラミは性行為によって陰毛同士が直接接触することでシラミが感染して、痒みの症状を引き起こしていきます。

一方でアタマジラミは性行為ではなく、その他の方法で感染します。主に子どもが感染するシラミ症はこのアタマジラミが原因となります。

こうした子どものシラミの感染経路は学校などで見られる帽子の貸し借りなどです。

シラミに感染している子どもの帽子や水泳帽、またプールで泳いだり、タオルを使い回しているとシラミが感染してきます。症状は大人のケジラミと同じでかゆみのみとなります。

発疹や腫れ、赤みなどはないので、痒みが出始めるまでは気がつきません。しかし、シラミが繁殖をし始め、その数が増殖すると、どんどんアレルギー反応が増えていき痒みが強く止まらなくなっていきます

子どもの場合は、我慢できずかきむしってしまい、皮膚が傷ついて、とびひといわれる伝染性膿痂疹を起こすことがあります

伝染性膿痂疹を起こしてしまうと市販の薬で治すことは、難しく、シラミの治療にも影響が出てきてしまうので、感染しているとわかった場合には、掻かないように大人が注意をしておかなければなりません。

子どもがシラミを感染して痒みを発症し始めると伝染性膿痂疹もあるので、早めの治療が必要となってきます。

ケジラミ同様に認可されている薬は2つで、スミスリンパウダーかスミスリンシャンプーとなります。これらの薬に使われているピレスロイド系フェノトリンは殺虫効果があります。

しかし、殺虫剤に使用されているほどなので、身体への悪影響があるというこえもあるので、使用には医師と相談して生きましょう。

ケジラミ、アタマジラミは痒みの症状を起こすだけですが、コロモジラミに関しては、チフス、回帰熱、塹壕熱などの感染症を媒介することもわかっているので、注意が必要となります。

ケジラミ症の症状

ケジラミの症状は男女とも同じで体毛周辺を吸血され皮膚から出血したり、湿疹などを起し強いかゆみが伴い陰部をかきむしるほどかゆいと言われていますがかゆみの自覚が無い人もいます。

かゆみが発生するのは感染してから1、2ヶ月たった頃に多いそうです。

下着にはケジラミの赤黒い糞がつくこともあり卵は陰毛の毛元に植え付けます。外陰部や太ももの付け根などに赤い斑点が出ることもあります。

検査と治療

ケジラミは成虫の確認によって検査します。陰毛の根元から卵を採取することも出来ます。

ケジラミの動きがなけば目立ちませんがベンジンなどを染み込ませた脱脂綿をかぶせると飛び出したり動きが見え見つけやすいです。

ケジラミの存在を確認された場合にはシャンピーやパウダーなどの薬剤が処方され1,2週間その薬剤をしようしますが、剃毛によって成虫が生息できない環境にすることも効果的です。

クロタミン・クリームフェノトリン粉剤を使用しますが卵の状態の時には効きませんので孵化を待って数回行わなければなりません。

毛じらみ症の治療と薬

もしも、性器付近の陰毛が生えている部分が異常な痒みをみせたり、白い下着などに茶色い粉末がついていたり、理由がわからないが下着に出血が見られる場合には毛ジラミを疑っても良いかも知れません。

毛ジラミは性行為によって主に感染をする性感染症ですが、他のいくつかの性感染症とは違い治療を行うことで完治をさせることができる、病気なのです。

毛ジラミに感染した場合に、費用を掛けずに毛ジラミを取り除く方法は感染している部分の毛を剃ることです。

毛ジラミは毛にくっついて生活をし、人間から切り離されて48時間ほどは生きていますが、それ以上時間が経つと死んでしまうので、効果があります。

しかし、感染している箇所が1箇所だけではない場合、毛を剃ることができない場合やそり残しや毛が生えてきたときにまた感染してしまう恐れがあったり、剃った部分ではない他の部分に移ってしまう可能性もあるので、やはり薬などによる殺虫をしていくことが効果的であります。

現在日本で認可されている毛ジラミの薬は二つしかありません。一つは、市販薬でもあるフェノトリンパウダーです。

値段は1800円位で、体にフェノトリンパウダーを使用する場合には、毛の周辺に散布をして1時間後に石けんなどでよく洗い流していきます。

その他に、普段使用している床やベッド、布団などに散布をして洗濯をしたり、はたいたりして綺麗にします。

もう一つ認可されている薬はフェノトリンシャンプーです。パウダーのシャンプー版で2500円程度で購入が可能です。

フェノトリンシャンプーで感染部分をよく新井、5分くらいおいてから洗い流していきます。

これらの薬を毛ジラミの卵のふ化のサイクルにあわせて使用をします。毛ジラミの卵は1週間ほどでふ化をするので、3日から4日ごとに数回使用して治療をします。

およそ、2週間ほどで完治をします。また、櫛などで毛をとくことで毛ジラミを除去したり、死骸や卵などを取り除くこともできます。薬と併せて使用をするとより効果的でしょう。

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