C型肝炎の原因は?

C型肝炎ウイルスはC型肝炎に感染している人の血液が体内に入ることで、感染します。風邪などと違い、空気や経口感染はないのが特徴です。

そのほかの肝炎やインフルエンザ、ノロウイルスなどとは違い血液という普段は表にでないものなので、感染経路やその原因が明らかになっていると思われがちですが、実はほぼ半数の感染源が不明となっています。

C型肝炎は血液を介してのみ感染するために、注射による感染が原因なる場合があります。現在はそのようなことはありませんが、以前は注射針を使い回しにしていました。

使い捨てとなる前ではありますが、別の人が使用した注射針を使用するために、C型肝炎に感染している人の血液が体内に入る可能性もありました

また、薬物を使用する時にもその危険性があります。これもまた注射針を使い捨てではなく、使い回すために、簡単にC型肝炎に感染してしまいます。

また、ピアスや入れ墨なども気をつけなければ行けません。最近ではしている人が珍しくありませんが、ピアスを開ける針が使い回しやしっかりと消毒をされていなかったり、入れ墨を入れるときも同様に他の人が使った物であれば感染の可能性がたかくなります。

C型肝炎の感染原因としてもっとも多い物が輸血です。全体の4割をしめるとも言われています。

も1989年までは献血をする人にC型肝炎の検査が行われていなかったために、そのままC型肝炎が感染してしまっていました。

1989年以降は検査が行われるようになったために、感染経路としては大幅に減っています

C型肝炎に感染する原因として有名な事件となったのが薬害肝炎問題があります。これは特定フィブリノゲン製剤もしくは特定血液凝固第Ⅸ因子製剤がC型肝炎を引き起こした問題です。

十分に不活化処理がされなかった、これらの血液凝固因子製剤を投与され、C型肝炎に多くの人が感染してしまいました。

注射器や血液製剤、輸血など他の病気ではあまり感染原因とはならない経路がC型肝炎の感染原因となる一方で、感染源として様々な病気の原因となる性行為や母子感染はC型感染の場合はかなり希なケースとしても知られています。

目次

C型肝炎ウイルスの感染経路

C型肝炎ウイルスに感染する経路としてもっとも多い原因は輸血です。

これは全体の4割をしめると言われているので、現在日本では200万人のC型肝炎感染者がいると言われているので、およそ80万人の人が輸血から感染したということになります

しかしながら、輸血でのC型肝炎の感染は1989年まで献血時にC型肝炎の検査をしていなかったことが原因でありました。現在では献血時にC型肝炎の検査を行うために、その数は減少しています。

その他に感染経路となる原因は針刺し事故などがあります。これは、同じ注射針を2人以上の人に使用することでC型肝炎を感染させてしまうと言うことです。

これも、現在では使い捨て注射針となっているので、病院などで起こることはまず少なくなっていますが、以前は同じ注射針を使用していたので、感染しやすい状況となっていました

その他に針刺しとしては入れ墨やピアスなどのときにも見られます。どちらも体に傷をつけているので、出血などが見られる場合があります。

そこに同じ針を使ってしまうと感染の可能性は非常に高くなってしまいます。

1964年からフィブリノゲン製剤は手術や出産の時に止血剤として使われていましたが、実はこのフィブリノゲン製剤、第Ⅸ因子製剤という血液凝固のための製剤が原因で多くの人がC型肝炎に感染してしまいました。

1988年には緊急安全性情報が出されたために、使用が激減し、これらの製剤が原因でC型肝炎になることはなくなりましたが、病院で使われている薬が原因で感染してしまうというケースもありました

このようにC型肝炎ウイルスの感染経路は基本的に血液を介して行われます。C型肝炎に感染している人の血液が体内に入ることによって感染するので、空気感染や経口感染の危険性はありません。そのために、唾液による感染はありません。

もしも、口の中を切っていて出血をしている場合は別ですが、キスなどでは感染はしません。また性行為による性感染はほとんどありません。

しかし、生理中や出血をしている場合などの性行為に関しては感染の可能性があると言わざる負えません。

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介護現場でのC型肝炎ウイルスへの感染

C型肝炎は血液を介して、人から人へ感染するために、血液を扱う医療従事者などは特に気をつけなければなりません

映画などで危険なウイルスを扱う人が誤って落としてしまい、感染が広がったり、自分の体内にウイルスを注射して怪物になったりということも度々目にします。

しかし、これは現実にも起こりうることで、医療現場で注射をミスして、自分にも刺さってしまい感染してしまうと言うこともあるのです。

現在の日本社会において介護の重要性や現場の拡大などが社会問題にもなっています。

実はこの介護の現場でもC型肝炎の感染の危険性は多くあります。経皮感染が感染経路のC型肝炎はちょっとした傷口から感染してしまいます。

介護中、知らないうちに切り傷などを負ってしまいそのまま感染している人の介護をしていて血液に触れてしまうと言うこともないとは言い切れません。

思わぬアクシデントがあるのもまた介護現場でC型肝炎が感染する一つの経路と言えるでしょう。

もう一つ介護の現場でC型肝炎の感染の危険性が高い理由は、高齢者がC型肝炎に罹っていることの割合の高さも言われています

それは、1994年より前に輸血を受けた人は特にC型肝炎に感染している可能性があるからです。

1990年より前には献血された血液はC型肝炎の検査をしていませんでした。そのためにC型肝炎に感染していることを知らずに採取された血液をそのまま使用していたケースがあるのです。

また、薬害肝炎の問題で血液凝固因子製剤であるフィブリノゲン製剤、第Ⅸ因子製剤を使用した人にもC型肝炎に感染している可能性もあります。

このように高齢者が期せずしてC型肝炎ウイルスに感染している場合が多くあり、そのまま症状が軽い、もしくは感染していることを施設などに知らせずに入所しているなどの条件下で、たまたま血液に触れてしまい感染してしまう可能性も少なからずあるのです。

介護の現場では血液や糞便に接する機会があるので、C型肝炎だけにあらずその他の感染症などにも気をつけなければなりません。

そのためにも、十分な消毒や手洗いを行うなど、日頃からの心がけが感染を防いでくれそうです。

C型肝炎を予防するには

A型肝炎やB型肝炎は予防接種をすることで1年から長い場合では20年以上に渡り、その効果があります。

B型肝炎は幼児期での接種が世界中では進められており、日本でも0歳児の段階での予防接種が定期予防として行われるべく進められています。

しかしながら、同じ肝炎ではありますがC型肝炎にはワクチンはありません。つまり、医学的にはC型肝炎を予防する対策はないのです。

しかしながら、C型肝炎は現在の社会においてはそこまで感染することはないと言われており、日頃から一般的な社会生活を行っていれば感染することは少ないと言われています。

そもそもではありますが、C型肝炎に感染する可能性は高くありません。

しかしながら、一般生活においてC型肝炎ウイルスに必ず感染することはないとは言い切れません

自分たちでできる予防方法としては、他人の血液がついている可能性のあるものを使用しないことです。

カミソリ、歯ブラシなどでも感染の恐れはあります。また、入れ墨、ピアスなどをするときはしっかりと消毒された器具を使用することも必要です。

個人ではC型肝炎を防ぎようがない時も実は日本では有りました。現在ではほとんどありませんが、以前は輸血で感染し、多くの人が感染してしまいました。

しかしながら、1989年以降は献血時にC型肝炎の検査であるHCVC100-3抗体検査が行われるようになり、平成4年からはさらに精度が高いHCV抗体検査に切り替えられた為に輸血によるC型肝炎ウイルスへの感染は殆ど無くなりました

輸血の場合もそうですが、日本という国家規模での講じられている施策もあります。

肝炎ウイルス検査の実施や検査態勢の強化はもちろんのこと、感染予防の徹底や、治療水準の向上などを目的として、平成14年には「C型肝炎等緊急総合対策」としての取り組みが行われ、平成17年にはに「C型肝炎対策等に関する専門家会議」が設置され日本国民をC型肝炎ウイルスから守る対策も取られています。

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